手帳を語る場プロジェクト2024 コラムライター編スタート!
今回はメーカーで技術職としてお仕事をしてい佐久川菜々さんのお話。「挫折しない手帳の使い方」について。
それでは以下ご覧ください。
こんにちは私は、本業で事務職をしながら、英語教材の校正なども請け負う駆け出しのフリーランス編集者です。
また、地域の子どもたちと関わるボランティアもしています。趣味は猫と遊ぶことです。
今回お話したいこと
よく吟味して選んだ、自分だけの手帳。買ったときは「たくさん書くぞ」と意気込んだものの、気がつくと数日書かず、数週間放置し、数ヶ月開かなくなり、気づくと1年分が終わっていた…。「手帳を挫折した」とも言われるこの状態になった方は決して少なくないと思います。
私も学生のころから紙の手帳派ですが、これまで使ってきた14冊の手帳には空白のページもとても多いです。中には1年と使い切れずに年の途中で買い替えたこともあります。
それでも挫折したとは思わずに続けてきました。空白のページに罪悪感を覚えていたときは書くモチベーションも落ちました。でも読み返してみると、空白にも大切な自分の記録が刻まれていると感じ、空白のページを怖がらずに今日まで続けています。
手帳を挫折しそうだと思うときどうしたら良いのか、私自身の体験談を基にお話したいと思います。
一文字だけ「疲」と書く
本当に疲れた日やその翌日、私は「疲」とだけ書くようにしています。何もしたくなかった、できなかった、なぜなら疲れていたから。何もしたくない、できない、なぜなら疲れているから。
手帳に書き込む連続記録をなんとか守ろうと苦し紛れに始めたことでしたが、意外と効果がありました。ただ真っ白いページが続くよりも、手書きの一文字があるだけで、手帳そのものへのハードルが下がるのです。
そしてこの日を境に、字の上手下手も関係なくなりました。なぜならそのときの私はとても疲れているからです。「きれいに書かなくてもいい」というのもまた、手帳を続けるコツのひとつだと思います。
チケットや切符などを貼り込む
お気に入りのしおりを挟んだり、付箋紙を貼ったりします。単純なことですが、それだけでも紙面の白い圧から解放されて書きやすくなります。また、手帳を使い終わっても取らずに残しておくと、あとから読み返したときにちょっとしたお宝を見つけた気分になるのでおすすめです。
すぐに見返さない、切り替える
順調に手帳を書き進められているときには気にならなくても、ネガティブ思考に陥ると気になってくる書き方の癖も出てくることでしょう。
例えば私は一時期、自分がその日やったことをひとつひとつ書き起こしていました。すると、やるべきことを少ししかできなかった日には、前日や前々日の私の記録と見比べて落ち込んでしまうのです。またあるときは、嫌で嫌で仕方がない、ふんばっているときのことを詳細に書き残していました。すると数日後、記憶も鮮やかなままにその字が目に入ってしまって、つらい記憶が強化されてしまいました。
以来私は、意識して短期間のうちに読み返さないように工夫しています。付箋紙で隠す、イラストシールで明るくデコレーションする、などです。その点ではウィークリー手帳の使い勝手がよく、月曜はじまりなら前週の日曜日に1週間分のネガティブなこともふくめてすべて書ききってしまいます。そしてページをめくれば一旦リセットできて、新しい1週間を始められる、そういう気持ちに自分を持っていきます。
チャールズ・チャップリンが「人生は近くで見ると悲劇だが遠くから見れば喜劇である」と語ったように、つらい記憶もしばらく忘れてしまえたら、思い出として眺められるくらいに浄化されることもあります。大切なのは、今のあなたが手帳を開くことでつらい思いをしないことです。
手帳は残しておけば思い出の再生装置にもなります。そして何も書けなかったという日は、音楽で言えば休符だと思います。息継ぎをする時間であり、音楽全体にリズムを生み出す効果もあります。空白もまた必要なものだととらえて、一音一音を味わうように、ぜひたくさんの人に手帳を書く日々を楽しんでほしいと思います。
■予約販売場所
本店 https://www.yumekirock.com/
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